10月13日(金) 自由学園 明日館 19時開演(18:30開場)

建築の巨匠 フランク・ロイド・ライトによる、
自由学園 明日館

本館のホールでのチェロの床からダイレクトに伝わる響きをご体験ください。

100年以上前に建設された本館

本館はピアノの重量に耐えられないですが、その柔らかい床はチェロの床に刺されたエンドピンから響きがダイレクトにお客様まで届きます。

演奏曲目はフィリップ・グラスの『軌道』、バッハの無伴奏チェロ組曲第3番、コダーイの無伴奏ソナタの三曲。

フィリップ・グラスの『軌道』

美術界では1950年代より現れた「ミニマリズム」それは音楽の世界でも模索を始める。そのその代表的な作曲家の一人、フィリップ・グラスが2013年にダミアン・ウェッツェルの委嘱により、チェリストのヨーヨー・マとダンサーのリル・バックによるダンスとのコラボレーションの公演で初演されました。

現代音楽特有の難解さを廃し、形式よりエモーショナルを直接表現し、ダンスとのコラボレーションという意味でとてもマッチした作品といえます。


バッハの無伴奏組曲 第3番 ハ長調

鮮烈なハ長調の下降音階ではじまる、第3番。
厳格に前奏曲ーアレマンドークーラントーサラバンドーブーレージーグ、と他の組曲同様組み込まれている。

六部に分かれた六曲の組曲、その36曲にもわたる一曲一曲、全く違う楽想、全てが新しい試みを持って作曲されており、全く驚嘆に値します。


コダーイ無伴奏チェロソナタ

三つの楽章かなるこの無伴奏ソナタ。

それぞれの楽章のイメージは

  • 第1楽章 重厚
  • 第2楽章 神秘的
  • 第3楽章 炸裂

そして第一の大きな特徴は

4つの弦のうち低音の2つの弦を半音下げる,という指示です。

なぜ下げる必要があるのでしょうか?

チェロの提言はド、ソ。それによってドミソの三要素のうちのドとソでハ長調またはハ短調が自然に出てきます。

これを半音下げることにより、シとファ#とレという下からの組み合わせとなり、3本の弦でロ短調の響きが自然と鳴ってくるのです。

もちろんそれゆえこのソナタの基調は3つの楽章ともロ短調。高音でメロディーを奏で、低音の解放弦(指でおさえない)をいずれかの方法で鳴らすことにより、一人にもかかわらず、伴奏をすることが可能となります。

もちろん演奏は大変困難です。

例えば困難さの一例としては、こちらの写真のようにローマ数字[III―――]の部分は第3弦、半音下げているので、楽譜の場所を押さえると半音下の音が鳴ります。楽譜には実音ではなくて押さえる場所が記載されているということです。

それ故にこのような箇所では上の音の2つはノーマルなので、第3弦になった瞬間に普段よりも半音低い音が鳴り始めるので、演奏者は混乱してきます。

あらゆる技法が勢揃い

その他にも、知りうる限りこれほどの種類の技法をいっぺんに披露する曲は考えつかないほどの技法のオンパレードです。


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